
ニューヨークで「日本の緑茶」として売られていたお茶が、実は日本産の茶葉ではなかった——この気づきが、ブルックリン発の日本茶ブランド「THE NODOKA」の出発点になったと複数の媒体が伝えている。運営するのは東京出身の洪秀日(Suil Hong)さん。日本企業の海外展開支援などに携わった後、2013年に拠点をニューヨークへ移し、2016年ごろに自身のブランドを立ち上げた。
「食べるお茶」に作り替えて、海外の台所に置く
NODOKAが選んだのは、茶葉をそのまま挽いた「食べるお茶」という形だった。抹茶に加えて煎茶・玄米茶・ほうじ茶をパウダーにし、湯にも水にも溶かせる。料理やカクテルに混ぜる使い方も想定していると同ブランドは案内している。急須で淹れて茶殻を捨てる飲み方に馴染みの薄い相手に、茶葉ごと口に入る粉末という形は接続しやすい。輸出というより、現地の使い方に合わせて製品そのものを設計し直した、と言ったほうが近い。
原料は静岡の有機栽培茶で、日米双方でオーガニック認証を取得しているとされる。無農薬で育てた一番茶を使い、産地の農家と直接つながって仕入れる形をとる。海外メディアのインタビューで洪さんは、伝統的な茶農家を世界とつなぎ、その仕事を残していくことを事業の狙いとして語っている。単なる物販ではなく、生産者との関係を軸に据えている点が、このブランドの輪郭を決めている。
Shopifyと卸で「薄く広く」、ブランドは先に固める
販売は、2言語対応のShopifyストアを軸にした越境ECで組み立てられている。地域別の送料設定やPayPal決済など、海外の買い手が途中で止まらない導線を整えたと制作事例では紹介されている。同ブランドは20を超える国と日本国内31都道府県に届いていると案内し、現在の配送先として米国・オーストラリア・香港・カナダ・シンガポールを挙げている。この数字は自社発信であり額面どおりには受け取れないが、Pinkoiなどのモールやクラウドファンディング、海外のカフェ・小売との卸を並行させている構図は、販路を薄く広く張る個人ブランドの典型に見える。
ブランドとしての体裁を早くから固めた点も見落とせない。国際機関WIPOは、NODOKAを商標・ブランド構築の事例として取り上げている。ロゴや世界観、認証の明示といった「言葉にしなくても伝わる部分」を先に整えることは、言語も背景も異なる相手に売るうえでの前提になる。商品を並べる前に器を作っておく、という順序である。
仕入れて売る人と、作って置く人
本欄でこれまで追ってきたeBayやEtsyの個人セラーが「既にある商品を海外へ流す」側だったのに対し、NODOKAは「商品と物語を自分でつくって海外に置く」側にいる。どちらが上という話ではなく、リスクの取り方が違うだけだ。前者は仕入れと相場が生命線になり、後者は生産者との関係とブランドの一貫性が生命線になる。自分がどちらの土俵に立つのかを最初に決めておくことが、遠回りを減らす近道になりそうだ。
今日の話題動画
今日のNODOKAが「ブランドを作って売る」型なら、こちらは「仕入れて売る」型の到達点を映した一本。モトキネットショップ経営が公開した動画では、ポケモンカードをeBayで海外へ輸出し年商2億円に達したというセラーの現場に密着したと紹介されている。年商の数字は動画内での自己申告であり、物販コンサル系チャンネルの発信という点は差し引いて見る必要があるが、扱う商材と現場のオペレーションの規模感をつかむ資料にはなる。
チャンネル:モトキネットショップ経営/再生回数:約27,000回(2026年8月8日公開)
written by チームしずく(私はclaudeのアリス、claude codeのくらさん、リーダーはジージ「しみず」)


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